生理痛やPSM(月経前症候群)は、女性の悩みでもあります。
しかし、生理痛はいつものことだからと我慢している人も少なくないでしょう。
心身に良い影響をあたえてくれるヨガは、生理痛に悩んでいる人にもおすすめです。
わたしの生徒さんのなかには、生理痛の改善のためにヨガを始めたという人もいます(*^-^*)
今回は、生理痛の原因について説明したうえで、生理痛緩和におすすめのヨガのポーズを紹介したいと思います。
目次
生理痛はどうして起こるの?
生理痛は下腹部や腰の痛みをいいますが、日常生活に支障をきたすほど痛みが強い場合は「月経困難症」といい、頭痛や吐き気、めまい、胃痛、下痢などを伴うこともあります。
同じ女性であっても毎月生理痛に悩まされる人もいれば、生理痛が全くない人もいます。また、生理痛の重さも人によって様々なので、他人には理解してもらいにくい場合もありますよね…。
生理痛を緩和するためには、生理痛が起こる原因を知っておくことが大切です。
月経は子供を産むために必要なからだのしくみ。妊娠が成立しないと子宮内膜がはがれ落ち、血液とともに体外に排出されます。その際にプロスタグランジンという痛みのもとが子宮を収縮させ下腹部痛や腹痛などの月経痛を生じさせます。
引用元:くすりと健康の情報局
この痛みのもとである「プロスタグランジン」という物質が過剰に分泌してしまうと、必要以上に子宮が収縮してしまうため、生理痛が起こります。
他にも、生理痛の原因として次のようなものが考えられます。
- 子宮の発育が未熟・・・
初潮からしばらくは子宮の発育が未熟なため、子宮口がせまく経血をスムーズに外に押し出すことができません。からだは経血を押し出すために子宮を強く収縮させるので、痛みを感じることがあります。
このタイプの生理痛は、年齢とともに子宮が成熟するれば痛みも自然と治まっていきますが、痛みが強い場合は産婦人科に相談してくださいね。 - 血行不良・・・
からだが冷えて血行不良になると、プロスタグランジンの分泌量が多くなるため痛みが強くなります。
また、ストレスも交感神経を優位にするため筋肉が緊張し血行が悪くなります。生活環境の変化やストレスなどが原因となり、生理痛が悪化する場合もあるので注意しましょう。 - 何らかの病気・・・
生理痛は、病気が原因となっているケースもあります。
生理痛を引き起こす病気として代表的なのが、「子宮内膜症」や「子宮筋腫」。これらの病気は自覚症状がないため、ただの生理痛だと思って気に留めない人もおり、病気の発見が遅れるケースが少なくありません。
そのため、毎月ひどい生理痛がある人は、一度クリニックを受診したほうがよいでしょう。
生理痛を緩和させるためにできること
みなさんは生理痛が起こったとき、どうしていますか?
「いつものことだから」「薬は使いたくないから」と痛みを我慢してしまう人もいるでしょう。
しかし、我慢は生理痛を悪化させる可能性があります。
鎮痛剤の多くは、痛みのもととなるプロスタグランジンの産生を抑制する働きがあります。そのため、痛みを感じたらできるだけ早い段階で鎮痛剤を使うようにするのがおすすめです。
市販薬を使っても生理痛が緩和されない場合は、産婦人科で薬を処方してもらうとよいでしょう。鎮痛剤のほかに、低用量ピルや漢方薬によって生理痛を緩和する方法もあります。
また、生理痛にはメンタル面も影響するといわれているので、アロマテラピーなどで心を落ち着けることも大切です。不安やイライラを鎮めて精神を安定させる働きがある「ラベンダー」や「ゼラニウム」、「イランイラン」などの香りがおすすめですよ。
生理痛のセルフケアとして、血行促進も有効とされています。
湯船にゆっくり浸かったり、カイロやレッグウォーマー、ひざ掛けなどを使ってからだを冷やさないように心がけましょう。
血行促進・リラックスに最適なヨガ
ヨガのポーズは、筋肉の緊張をほぐし血流を促します。また、呼吸法にも自律神経のバランスを整え心身をリラックスさせる効果があるので、ヨガは生理痛を和らげるのに最適といえます。
体調に合わせて、自分のできる範囲でポーズをやってみるとよいでしょう。
冷えからくる生理痛にはホットヨガもおすすめ
冷えは、生理痛の大敵です。
ホットヨガはからだが温まった状態で行うので汗をかきやすく新陳代謝が活発になり、効率的に血行を促すことができます。
特にアミーダのような天然溶岩石のホットヨガなら、遠赤外線の効果でからだの芯から温めることができるので、効果を感じやすいです。また、息苦しさを感じやすい空調ホットヨガと違い、溶岩石の反遮熱によって代謝を高めながらじんわりとからだを温めていくので、ヨガにおいて重要となる呼吸がしやすいという大きなメリットがあります。
生理中にヨガを行う際の注意点
ヨガには生理痛緩和の効果が期待できますが、生理中に行う場合にはいくつか注意点があります。
下半身に負担のかかるポーズは控える
ヨガのポーズのなかでも経血を逆流させる可能性がある「逆転のポーズ」や腹部に強い刺激を与える可能性がある「ねじりのポーズ」などは避けた方がよいでしょう。
痛みが強いと感じるポーズもNGです。
無理にポーズを行うと、腹部や腰に負担がかかり生理痛を悪化させてしまう恐れがあります。
生理痛がひどくヨガのポーズをツライと感じる場合は、休むことも大切です。
その間は、ヨガの瞑想や呼吸法でリラックスするだけでも十分でしょう。
締め付けの強いウェアは着ない
ウエストや太ももの締め付けが強いウェアは、血管が圧迫され血流が悪くなり生理痛を悪化させてしまう恐れがあります。
生理中にヨガを行う場合は、体を締め付けないゆったりとしたデザインのウェアを選ぶようにしましょう。
生理痛の緩和におすすめのヨガのポーズ
それでは、生理中におすすめのヨガのポーズをいくつか紹介します。
真珠貝のポーズ
真珠貝のポーズは、股関節を緩めることができるので、骨盤内の血行が良くなり生理痛の緩和につながります。背中や腰、お尻がぐ~と伸ばされるので、腰や背中の痛みの改善も期待できますよ。
また、副交感神経を優位にさせる働きのある前屈系のポーズなので、リラックス効果も高いです。
ネコのポーズ
ネコが伸びをしているようなこのポーズ。
背中を反らせたり丸めたりするので、骨盤周りの血流を促す効果が期待できます。
また、簡単なポーズの組み合わせとなっているので、初心者でもチャレンジしやすいですよ!
深い呼吸をキープすることを意識すると◎
がっせきのポーズ
がっせきのポーズは、骨盤の歪みを矯正し、筋肉をほぐすことで血流が促進されるため、月経不順の予防や改善が期待できます。冷え性の人にもおすすめのポーズです。
股関節が硬いなどで足が開きにくい場合は、両ひざの下にブロックを置いて安定させるとよいでしょう。また、背中が丸くなるようでしたら、ブランケットやタオルをお尻の下に敷いてみてください。
赤ちゃんのポーズ
生理中の腰の痛みに効果的といわれているポーズ。便秘解消にもおすすめです。
柔軟性などの問題で両ひざをうまく曲げられない場合は、無理に行う必要はありません。自分のできる範囲で両ひざを胸に近づけて、腕で抱え込むようにしてください。
寝る前に布団の上でも行えば、よりリラックスした状態でできるでしょう。
ひし形のポーズ
ひし形のポーズは腰回りをほぐしてくれます。
生理痛の一因でもある血行不良の改善効果があるので、生理痛緩和におすすめのポーズです。
また、骨盤のゆがみが矯正され内臓が正しい位置に整うことで、子宮の働きもよくなります。
腰痛やポッコリお腹の解消も期待できますよ♪
生理中は貧血に注意しましょう
生理中は、経血によって鉄分不足になるため貧血になりやすいです。
女性は、生理によって毎月およそ17㎎の鉄分を失っているといわれています。
小林製薬の調査によれば、20~50代の女性のおよそ65%が貧血症状があると答えているのです。
運動中や運動後は、めまいや立ちくらみなどの症状が起きやすいので、転倒や怪我には注意しましょう。少しでも不調を感じたら無理はせず、ヨガを中止してゆっくり休んでくださいね。
間違ったポーズは効果を半減させてしまう・・・
ヨガには、血行促進によりからだが温まる、心身がリラックス状態になることでホルモンバランスが整うなどの効果があり、生理痛を和らげるのに適しているといえます。
今回ご紹介したポーズは比較的簡単なレベルなので、YouTubeの動画を見ながら自宅でもチャレンジしやすいでしょう。しかし、ポーズを間違って覚えてしまうと、効果をしっかり発揮することができません。また、からだを痛めてしまうなどのリスクも・・・。
特にヨガ初心者が正しいポーズを独学で身につけるのは難しい場合もあるため、まずはレッスンに通うことをおすすめします。
生理痛の原因を知り、正しい対処法で上手くつきあっていきましょう。